「レーシックを断られた」その理由と対処法は?

レーシックを受けられない理由をわかりやすく解説。角膜の厚み・度数・ドライアイ・年齢など、見送りになる要因とICLなどの代替手段を詳しく紹介します。
「レーシックを断られた」その理由と対処法は?
「レーシックを断られた」その理由と対処法は?

レーシックやSMILEは、視力を劇的に回復させる素晴らしい手術ですが、残念ながら「すべての人」が受けられるわけではありません。 検査の結果、「今回は見送りにしましょう」と医師から告げられるケースは、決して少なくないのです。

「せっかく決心したのに…」とショックを受けられるかもしれませんが、医師が手術を止めるのには、あなたの目の長期的な健康を守るための明確な理由があります。

この記事では、眼科専門医の視点から「手術が受けられない人の本当の条件」と、適応外と言われた場合の「安全な代替手段」について、医学的根拠に基づいて徹底解説します。

そもそもなぜ「受けられない」ことがあるのか?

レーシックを希望しても、誰もが受けられるわけではありません。手術の可否は、角膜の厚みや目の状態、さらにはメンタル面まで含めた総合的な判断で決まります。ここでは、医療機関で「今回は見送り」と判断される理由を解説します。

適応を決める5つのポイント

手術の可否を決めるのは「視力」だけではありません。医師は主に以下の5つのポイントを総合的にチェックし、「1つでもリスクがあれば」ストップをかけます。

  • 角膜の構造:角膜の厚みや形が安全基準(角膜厚500μm以上・削除率40%以下)を満たしているか
  • 視力・度数:近視・遠視・乱視の度合いとその組み合わせ
  • 眼の表面・神経:ドライアイや神経痛の素因がないか
  • メンタル面:不安の強さ、完璧主義、期待値の現実性
  • 全身状態:年齢、妊娠・授乳、持病、服薬など
  • 年齢・ライフスタイル:老眼の影響や、近視進行の可能性

EGENの基本方針

・年齢は原則20〜40代
・角膜厚≥500µm / 切除率≤40% を厳守(35%以上は慎重判断)
・LASIK/SMILEが適応外の時のみICLを検討
・すべて適応外の際は眼鏡・コンタクト継続が原則
・白内障がないのに近視をなおすために白内障手術を行うことは原則避ける

「度数が強い=ダメ」とは限らない?本当の適応基準

ネット上では「-6D以上はレーシック不適応」といった情報をよく見かけますが、これは正確ではありません。 手術ができるかどうかを決めるのは、単なる視力の悪さ(度数)ではなく、「削る量(度数)」と「元々の角膜の厚み」のバランスだからです。

当院では、このバランスを**「PTA(角膜組織変化率)」**という医学的指標を用いて、厳密に判定しています。

EGENが重視する「PTA」という考え方

PTAとは、**「手術で触る部分が、角膜全体の何%を占めるか」という数値です。 一般的には「40%以下」なら手術可能とされていますが、当院では将来的な角膜強度を守るため、より余裕のある「35%以下」**に抑えることを推奨基準としています。

目の度数が強すぎたり、角膜が薄すぎる場合は、安全に手術ができないことがあります。ここでは、レーシック・SMILE・ICLのそれぞれの「現実的な限界」について整理します。

あなたの眼はどのゾーン?

当院では一律の基準ではなく、「あなたの角膜の厚みで、その近視を削っても安全か?」というオーダーメイドのシミュレーションを行います。

判定推奨される選択肢理由
安全圏内
(PTA 35%以下)
LASIK / SMILE角膜の強度が十分に保たれる理想的な状態です。
注意ゾーン
(PTA 35%〜40%)
SMILE または ICLレーシックやSMILE手術では、将来の近視戻りを考慮した判断が必要になって来ます。将来を見据えた選択を行いましょう。角膜を削らないICLの検討も視野に。
危険圏内
(PTA 40%超)
ICL (眼内レンズ)これ以上削ると危険です。度数に関わらず、ICLが唯一の安全な選択肢です。

一般的な屈折度数により適応基準(参考)

理論上は広範囲の度数を矯正できます。

術式対応できる近視の目安乱視の目安
LASIK−1.0〜−8.0D〜4D
SMILE−2.0〜−9.0D〜3D
ICL−6〜−15D〜4D

視力が戻る「回帰」のリスク

レーシックやSMILEは、強度近視ほど長期的に再び近視化(回帰)しやすい傾向があります。
ICLは角膜を削らないため、こうした「戻り」が起きにくいのが特徴です。

目の病気や状態が原因で受けられないケース

角膜の形や状態によっては、手術そのものが危険になる場合もあります。また、ドライアイや神経の異常がある場合も、術後の痛みや違和感を防ぐために慎重な判断が必要です。

角膜の厚み・形状の異常

角膜が薄い場合や、円錐角膜・潜在的な角膜変形(サブクリニカル変形)がある場合は、屈折矯正手術を行うと角膜が変形するリスクが高まるため、手術は行いません。

ドライアイ・神経因性角膜痛(NCP)

重度のドライアイや神経因性角膜痛(NCP)の素因を持つ人は、術後の痛みが長引くことがあります。
以下に2項目以上当てはまる場合は要注意です。

  • 焼けるような痛みが続いたことがある
  • 風や冷気で痛みが増す
  • 光や画面を見ると痛む
  • 他の部位に慢性痛がある
  • 不眠やストレスで症状が悪化する

NCP(焼ける/しみる痛みの既往、風や冷気で痛む、光で痛みが増す、他部位で慢性痛あり、ストレスで痛みが悪化など)が強い場合はが疑われる場合は、まず神経や眼表面の治療を優先します。

年齢・体質・メンタルが影響するケース

年齢や全身の状態、メンタルの傾向によっても手術の適応は変わります。ここでは、手術を控えた方がよいとされる一般的な条件を紹介します。

年齢・妊娠・全身疾患

  • 年齢:18〜35歳が原則
  • 妊娠・授乳中:ホルモン変化で視力が不安定になるため延期
  • 自己免疫疾患・糖尿病:病状や服薬内容により医師の判断が必要

メンタル面の要因

次のような傾向が強い人は、術後に後悔する可能性が高くなります。

  • 強い不安傾向、完璧主義
  • 小さな見え方の違いを受け入れられない
  • 結果への期待が現実的でない

こうした場合、「手術をしない方が生活の満足度が高い」という選択もあります。

「断られた」=「諦める」ではありません

レーシックやSMILEが「適応外」と言われても、視力回復を諦める必要はありません。 現在は、角膜を削らない「ICL(眼内コンタクトレンズ)」という強力な選択肢があります。

強度近視・角膜が薄い人の救世主「ICL」

  • 角膜を削らない: 角膜の厚みや形に関係なく手術が可能。
  • 戻りがない: 強度近視でも、長期的に安定したクリアな視界が続きます。
  • 可逆性: 万が一の時はレンズを取り出して元の状態に戻せます。
項目条件・特徴
度数範囲−6〜−15D(乱視1〜4D)
年齢20〜40歳
注意点Vault(レンズの位置)管理、眼圧変化、ハロー・グレアの発生に注意

EGENの原則

・安全な角膜があれば LASIK/SMILE
・角膜が不適なら ICL
・全て不適なら 眼鏡・コンタクト継続
・近眼をなおすのみを理由とした白内障手術は原則行わない

すべての手術が不適な場合

角膜や神経、全身状態のすべてにリスクがある場合は、眼鏡・コンタクトの継続が最も安全です。

後悔しないためのチェックリスト

手術前に、次のポイントを確認しておくことで、後悔を防ぐことができます。

  • 残存角膜厚(RSB)や削除率(PTA)の安全基準を満たしているか
  • 角膜の形に異常がないか
  • NCPやドライアイのリスクを確認済みか
  • 見え方の「ゆらぎ」を受け入れる心構えがあるか

よくある質問(Q&A)

Q1. 不適と言われたら諦めるしかない?

いいえ。ICLなど、別の術式で受けられることもあります。

Q2. 痛みに弱くても大丈夫?

一般的な痛みへの感受性が高くても大丈夫です。手術は圧迫感を感じることはありますが、痛みはほとんどありません。しかし、光への過敏症や神経痛がある場合には手術をお勧めしません。

Q3. ICLは痛みが少ない?

角膜を削らないため痛みは少なめですが、光のにじみ(ハロー)には注意が必要です。

Q4. 40代以降でも受けられる?

原則は20〜40歳ですが、40代以降はライフスタイルに合わせて考える必要があります。眼鏡などを提案する場合もあります。

安全な判断こそが、最高の医療

「手術が受けられない」という診断は、医師からの「あなたの目を守りたい」というメッセージです。

クリニックによって、保有している設備や安全基準は異なります。 「他院で『角膜が薄いから』と断られたけれど、当院で計算したらSMILEなら適応内だった」「ICLで解決した」というケースも多々あります。

「自分の目はどうなんだろう?」 そう思われた方は、ぜひ一度当院の適応検査にお越しください。最新の検査機器を用いて、あなたの目に最適な「正解」を、医学的に正直にお伝えします。

INDEX

レーシックを受けられない理由をわかりやすく解説。角膜の厚み・度数・ドライアイ・年齢など、見送りになる要因とICLなどの代替手段を詳しく紹介します。

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