~ジム・水泳・格闘技…安全な再開の目安と注意点~
視力回復手術を検討されている方から、「いつからジムに行けますか?」「スポーツへの復帰はいつですか?」というご質問をよくいただきます。 特に体を動かす習慣がある方にとって、ダウンタイム(制限期間)は重要な判断基準ですよね。
実は、選ぶ手術(レーシック、SMILE、ICL)によって、運動ができるようになる時期は大きく異なります。 この記事では、眼科専門医の視点から、術式ごとの安全な再開目安と、やってはいけないNG行動について解説します。
※今回ご紹介する目安は視力が安定していること、充血や目ヤニ等が見られないことが前提です。目安の期間を過ぎても気になる症状がある場合は医師に必ず相談してから行ってください。
【レーシック】フラップがずれないよう、接触プレーは要注意

レーシック手術では、角膜の表面にある「フラップ」という薄いふたを一度めくって、角膜内部にレーザーを照射します。術後、このフラップは元の位置に戻されますが、完全にくっつくまでには時間がかかります。
なぜ運動を控える必要があるの?
フラップは、術後すぐはとても繊細です。
汗が目に入ったり、顔をこすったり、ボールがぶつかったりすると、フラップがずれてしまうリスクがあります。まれに、手術から数年たってからの衝撃でフラップがずれたという報告もあるほどです。
運動再開の目安?
| 運動の種類 | 再開目安 | 注意点 |
| 軽い運動 (ジョギング・ストレッチ) | 術後1週間〜 | 汗が眼に入らないよう、ヘアバンド等を使用してください。 |
| ジム・筋トレ | 術後2週間〜 | 強く力む動作や、器具との接触に注意してください。 |
| 球技・接触スポーツ (サッカー・バスケ等) | 術後1ヶ月〜 | フラップのズレを防ぐため、保護メガネの着用を推奨します。 |
| 水泳・サウナ | 術後1ヶ月〜 | 感染症予防のため、1ヶ月は厳禁です。 |
| 格闘技 | 原則不向き | 眼に直接打撃を受ける可能性がある場合、レーシックは推奨しません。 |
【SMILE pro】衝撃に強く、スポーツ復帰が最も早い

SMILE手術は、レーシックと違ってフラップを作らず、角膜を小さく切開するだけの手術です。そのため、構造的にフラップずれの心配がなく、外からの衝撃に対しても比較的強いといわれています。
とはいえ、術後は角膜の傷がまだ完全にはふさがっていないため、水や汚れ、強い衝撃には注意が必要です。
SMILE術後の運動再開目安
| 運動の種類 | 再開目安 | 注意点 |
| 軽い運動 (ジョギング・ヨガ) | 翌日検診後〜 (3日後推奨) | 汗が眼に入らないよう注意すれば、早期から可能です。 |
| ジム・筋トレ | 術後1週間〜 | 眼をこすらないように注意してください。 |
| 球技・接触スポーツ | 術後2週間〜 | レーシックより早く復帰可能ですが、眼の保護は意識してください。 |
| 水泳・サウナ | 術後2週間〜 | 傷口が小さいため、感染リスク期間も短めです。 |
| 格闘技 | 術後1ヶ月〜 | フラップがないため、ボクシング等の選手にも選ばれています。 |
【ICL】衝撃によるレンズの位置ずれや回転に注意

ICLは、角膜ではなく眼の中にレンズを入れる手術です。手術直後は、レンズの位置が完全に安定していないため、激しい動きや強い衝撃が加わると、レンズがずれたり回転したりする可能性があります。
とくに乱視矯正を兼ねた「トーリックICL」は、レンズがわずかに回転するだけで矯正効果が下がることがあるため、慎重に経過を見る必要があります。
ICL術後の運動再開目安
| 種類 | 再開目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| 軽い運動 | 少なくとも1週間後 | 違和感があれば中止を |
| 筋トレ | 少なくとも2週間後 | 激しいいきみは避ける |
| 球技 | 4週間後以降 | できれば防護具・保護メガネの着用を |
| 水泳・温泉・海 | 4週間後以降 | 施設ごとに異なるため医師に確認を |
| 格闘技等の接触スポーツ | 4週間後以降 | 眼に直接衝撃が加わる可能性がある場合推奨しません |
運動中に気をつけたいこと「3つのルール」

どの手術を受けた場合でも、以下の3点は必ず守ってください。
① 汗を目に入れない
術後1ヶ月以内は、汗が傷口にしみたり、雑菌が入る原因になります。 運動中はヘアバンドや帽子を着用し、汗が垂れてきたらタオルの清潔な部分で目の周り(こめかみ等)を拭ってください。
② 保護メガネを活用する
ボールが当たる、指が入るなどの事故を防ぐため、術後数ヶ月は**「スポーツ用保護メガネ(ポリカーボネート製)」**の着用を強く推奨します。
③ 違和感があれば即中止
運動中に「急に見えにくくなった」「痛みが走った」と感じたら、すぐに運動を中止してください。 フラップのズレやレンズの回転が起きている可能性があります。自己判断せず、すぐに眼科を受診しましょう。
こんなときはすぐに眼科へ
- 急に見えにくくなった
- ものが二重に見える
- 目がしみる・痛い
- 視界がかすむ
これらは、フラップがずれた・レンズが回転した・眼の中に炎症が起きたといったサインかもしれません。自己判断せず、すぐに診察を受けましょう。
よくある質問

多くの方は翌日の検診で許可が出れば可能です。ただし、夜間のライトがまぶしく見えることがあるため、無理はせずに。
短時間なら問題ありません。ただし、長く使うと目が乾きやすくなるため、「20分ごとに20秒、遠くを見る」など、適度な休憩を心がけてください。
紫外線は角膜にとって刺激となります。外出時はUVカットサングラスを着用し、室内でも加湿器や人工涙 液などで目を守りましょう。
高温多湿な環境は雑菌が繁殖しやすく、汗も大量にかくため、術後1ヶ月は控えてください。(SMILEの場合は医師の許可により2週間後から可能な場合もあります)
まとめ:スポーツ好きなら「SMILE」

術後の運動再開のタイミングは、手術の種類によって違います。
無理をせず、段階的に体を動かしていくことが、眼の安全と快適な視力を守るポイントです。
まとめると、スポーツへの適性は以下のようになります。
- 早期復帰したい・衝撃が心配: SMILE(SMILE pro) が最強です。
- 強度は欲しいが角膜を削りたくない: ICL が適しています(ただし接触スポーツには不向き)。
- 接触プレーがない・ダンス等: レーシック でも十分可能です。
まずはカウンセリングでご相談ください。





























